院長 熊谷 天哲
医師の道を目指したのは、歯科医だった父の影響や中学生くらいの時に祖父が脳梗塞で倒れお見舞いに行った際に医師になれば病気で困っている人の助けになれると感じたことがきっかけになりました。さらに科学への興味が強く、高校での物理で星の動きが計算できることなどでとても感銘を受け、科学を応用した医学への進学を考えるようになりました。大学では、バドミントンや将棋倶楽部に入り、運動や頭脳スポーツを通じて交流を広めることができました。
大学卒業後は内科の研修に入り、腎臓内科の先生がとてもいきいきと仕事をされている姿をみて腎臓を専門にしようと決心しました。腎臓は他の臓器に比べて目立たない臓器と思われるかもしれません。しかし、老廃物として尿を作り、身体の恒常性を保つという生命に必須の役割を担っています。ナトリウムやカリウム、カルシウム、リンなどの電解質の濃度を一定の範囲内に保つ非常に精緻なシステムを司っているのです。また腎臓はKlothoという抗老化蛋白を多く発現しており、老化や長寿と密接な関係性があります。
腎臓は身体の恒常性を保つという生命に必須の役割を担っているため、その機能が失われた末期腎不全の患者さんは、心血管疾患や皮膚疾患,感染症などさまざまな合併症をもつことが多く、腎臓内科は内科のなかの内科と言われることもあります。すなわち、腎臓内科では内科のあらゆる疾患を経験する機会が多く、専門分化が著しい中で最も内科全般を診ることができる科と言えます。したがって、さまざまな疾患に対応することができ、地域の皆さんの「かかりつけ医」として最も望ましいと考えています。
私は日本で内科や腎臓内科の臨床を長く経験するとともに東京大学やカナダのモントリオールのMcGill大学で腎疾患の新しい治療法を求めて研究を行いました。基礎研究を行う中で病名に対応した薬を処方するだけでなく、健康長寿につながる薬を選択したり、食生活を適切に見直したりする視点が得られました。
これまで私が長年経験してきた臨床での経験や基礎研究で得た知見や知恵を高校まで過ごした関西地域の皆さんに還元できればと思い、今回の開業となりました。
専門の腎臓内科はもちろんのこと、内科・皮膚科領域全般を含めてひとりひとりの患者さんを総合的に診ていくべきと考えています。患者さんのQOLを向上させ、健康寿命を全うできるように力をつくしていくのが私に課せられた使命です。地域の方々の「かかりつけ医」となれるように全力を尽くします。
阪急伊丹 くまがい内科皮膚科
院長 熊谷 天哲
略歴
- 1993年
- 兵庫県私立灘高校 卒業
東京大学教養学部理科III類 入学 - 1999年
- 東京大学医学部医学科 卒業
- 2009年
- 東京大学大学院医学系研究科内科学専攻博士課程 修了
- 2011年
- McGill大学腎臓内科 博士研究員 (カナダ モントリオール)
- 2014年
- 東京腎泌尿器センター大和病院血液浄化療法 センター長
- 2015年
- 帝京大学医学部地域医療支援講座 特任講師
- 2018年
- 六翠会 伊丹ガーデンズクリニック
- 2020年
- なかもずクリニック 院長
その他の勤務歴
都立墨東病院救命センター、三井記念病院、東京逓信病院、東京都健康長寿医療センター、昭和大学藤が丘病院
受賞歴
- 第8回腎不全病態治療研究会2007 特別奨励賞
「Glyoxalase I高発現による腎虚血再灌流障害の軽減」 - 平成22年度 住友生命社会福祉海外医学研究助成受賞
- 第51回日本成人病(生活習慣病)学会2017 会長賞
「傾向スコア分析により示されたCKDリスク因子としての正常血清リン濃度」
資格
- 日本内科学会 総合内科専門医
- 日本腎臓学会 腎臓専門医
- 日本透析医学会 透析専門医
所属学会
- 日本内科学会
- 日本腎臓学会
- 日本透析医学会
- 日本痛風・尿酸核酸学会
- 日本成人病(生活習慣病)学会
副院長 熊谷 千紗
略歴
- 大阪医科薬科大学医学部 卒業
- 神戸大学医学部附属病院 形成外科
- 高砂市民病院
- 新須磨病院
- 神戸市立西神戸医療センター
- 宝塚市立病院
資格
- 日本形成外科学会 形成外科専門医
所属学会
- 日本形成外科学会